平凡で変わらない毎日が崩壊し始めました。



数日後




「準備できたかー?」

 はー、憂鬱。

 再婚は別に構わないけど俺たちも再婚相手に会わないといけないのか……?


「じゃ、出発!」

 父さんもテンションおかしいし……。

「ところで、どこに行くの?」

 助手席に座ってる美雷がナビをセットしようとして、父さんに聞いた。

「朝霧旅館だよ。」

 ……やった。

 この旅館は父さんが前に連れて行ってくれたけど、なに食べても美味しかった………。

「空桜くん、目がキラキラしてるよ。
 楽しみなの?」
 
 隣の望海がクスクス笑いながら聞いて来た。

「当たり前。」

 あの旅館で食事できるなら、ちょっと望海に馬鹿にされても痛くも痒くもない。