その手にはバッチリ体操服を握っていた。

「す、すみませんでしたーー!!」

私は自分の体操服を持って教室を走って出ていく。

「焦ってる潮木さんも可愛かったな……」

「な、彼女にしてーよ」

「俺の婚約者の友達に手を出したら呪うよ?」

「や、やめてくれよ。冗談だって」

「そうか。僕も冗談だよ」