恋する女の子はかっこいい

そう言って私から赤ペンを奪い取った凪くん。

でも、その動きがすぐに止まった。

「これ、いつも使ってるやつと違くない?」

「あ、うん。それ、佐伯くんのペンなの。貸してもらったんだ」

「……じゃあいらない」

そう言って、凪くんは私にペンを投げ返して自分の教室に戻ろうとする。

「待って!これないと困るんじゃないの?」

「いい。萌に借りる」