「そっか」

「ごめん、月菜のことおぶって帰るわ」

そう、月菜ちゃんを俺から引き剥がして、月菜ちゃんも嫌々と言いながらもおぶられていた。

やっぱり、あの2人はお似合いだ。

「……俺、帰るね」

名も知らない女の子に一言声をかけて、階段を下る。

好きな人から貰った本命チョコの紙袋。

好きな人に言われた大好きの言葉。

酔ってた勢いでと言われたらそれまでだけど、それならそう言ってくれた方が心が楽だと感じてしまった。