私のアイドルはあなただけ

運がいいのか悪いのか、今日は冬馬だけが撮影があって、私はその付き添いに

行くことになった。

みんなもついていくと言い張っていたけど、みんながよそ見している間に私だけ

素早く寮から連れ出された。

「はあ、あいつらしつこすぎ。どんなけ莉子のこと好きなんだよ」

「は、はぁ……」

そんなこと言ってる冬馬もちゃっかり私の手繋いでるじゃん!

「は、離してもらえないでしょうか……?」