私のアイドルはあなただけ

単独行動していた冬馬が戻ってきて、律は冬馬の言ったことに食いついた。

「ネコ、この学園の敷地内から出たみたいだ」

「「「え?」」」

                         ***

「学園長!失礼します!」

「急にどうしたの?私に会うためにはマネージャーがアポを取ってからじゃないと——————」

「そんなこと言ってられないんです!」

律の慌てた様子を見て、学園長も真剣な顔になった。