私のアイドルはあなただけ

「うん。朝は寝癖がひどいから直すために早起きしてるんだ。律くんも早いんだね」

「あぁ、いつも四時に起きてそこら辺を走ってるんだ。今終わったとこ」

「へえーそうなんだ。すごいね!」

私がそう言うと、律くんの顔が少し暗くなった。

「そんなことないよ。みんなの方がもっとすごい」

「え?」

「裕樹は人に甘えるのが上手いし、陽一はあれでも頭いいし、冬馬だって作曲できるみたいだし」

「へー、そんな情報あの紙に載ってなかったけどな……」