私のアイドルはあなただけ

『みんな、俺、冬馬から話があります』

ざわめいていた会場が、冬馬の一言で静まり返る。

『俺、ある人と一時期付き合っていました。でもニュースになってしまって別れることになりました』

少し会場がざわつく。

『俺はその人のためならライブなんてやらなくていい、アイドルなんてやめると、思っていました』

冬馬……。

『でも、その人にファンが信じてくれているのに自分はファンのことを信じないのかって。

まさにその通りだと思います。……みんな、本当にごめん』