私のアイドルはあなただけ

冬馬が、気まずそうに目線を私から逸らす。

「ファンなら信じてくださいって言ってたくせに、自分はファンのこと信じないの?」

「……っ」

「冬馬、別れよう」

「でもっ……」

「ライブ、生中継されるでしょ?それ、見るから。ファンをガッカリさせないでね?」

私はそう言って冬馬から目そらし、学園長に頭を下げて学園長室から出る。

「みんな、今までありがとう」