私のアイドルはあなただけ

「いやっ、何もな……もごっ」

何か言おうとしたゆうくんの口を律くんが容赦無く塞ぐ。

「ってことだから。冬馬、莉子ちゃんと行ってきて」

「おう。律、サンキュー」

「どういたしまして」

ニッコニコになった冬馬を見て、律くんはため息混じりにそう言った。

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「冬馬、ご機嫌だね」