私のアイドルはあなただけ

                          ***

『涼樹さん、お話があると伺いましたが、何をお話ししていただけるんですか?』

冬馬以外のメンバーと私が見つめるテレビに、さっきまで隣にいた冬馬が映っている。

『どうせバレるなら自分で言いたいなと思いまして。実は本日、僕の通う高校にこんな

写真が届いたんです』

『これは、涼樹くんが女の人と写ってる⁉︎』

『はい。でもこれ、この人と特別な仲だということは決してありません』

冬馬が私たちの前ではなかなか見せないよそゆきの顔をして、淡々と告げる。