しばらく盛り上がったあと、俺はトイレに行こうと部屋を出た。



用を済ませて部屋に帰ろうとすると、

曲がり角にアスカがニコニコしながら立っている。



「と〜やくんっ」


「なんだよ、酔っ払ってんの?」


「酔っ払ってないよ〜♪」


なんて言いながら、

絡んでくるアスカの息はだいぶ酒臭い。



「あと30分くらいで時間終わっちゃうね…」


「アスカ達、終電あんの?」


「ないよ。あたし達、家埼玉の方だもん」


「じゃあ、俺んち来れば?」


「ほんとにぃ?ありがと〜♪」



そう言って抱きついてくるアスカに、キスをした。

アスカはびっくりしたように一瞬体をびくっ、とさせたけど、すぐに俺の肩に手を回してきた。



「よかった、俺もまだアスカといたかったんだよな」


「透也くん…」



―――ほらみろ。

女なんて単純だ。