「今年のバレンタインは稔先輩にもあげようと思ってるの」

2人で帰るいつも通りの道を歩いていると、幼馴染の月菜が少し照れたように話した。

あぁ、俺の出番は終わりだ。

1個下である彼女は、俺の親友である稔に恋をした。

それはきっと、俺が2人に仲良くなってもらいたいと思ったのが原因だ。

親友と大事な幼馴染。

2人が仲良くなってくれたら嬉しいと、軽い気持ちで会わせたのが、日が経つにつれこんなに苦しくなるなんて思ってもいなかった。