「バイバイ、さや〜。」

「ん!バイバイ、京香(きょうか)ちゃん(仮名)!!」



電車を降りて、学校の友達に手を振る。

私は、ここからもう一つ乗り換えて、最寄りの駅に行く。

改札に財布をかざし、ピッという軽い音を聞きながらホームに入る。



「寒っ!?」



1月31日。

時刻は午後6時になる。

とても、寒かった。


私は、制服はスラックスである。


だから、スカートほど寒くはない(多分)。

しかし、スラックスなんて無意味なくらい凍てつくような風がホームに吹く。

私はコートの襟に顔を埋めた。