帰る前、なぜ私が暗いか気付き、原因がわかった光希が、

「ごめんね」

と言った。

私は忘れているつもりだった。

脳が忘れようとしていた記憶が蘇り、悲しさがよぎった。

「ごめんね?大丈夫?ごめんね」

光希は私が返事をしないので、困ったようにごめんねを繰り返した。

私は泣いてしまった。

光希は驚き、よりごめんねを繰り返す。

斜めから見ていた百合も驚いたようだった。

気持ちが落ち着く。

光希は、まさか私が泣くと思っていなかったようだった

私は感情が保てなくなり、ちょっとしたことでもすぐ泣いてしまうのだ。

先生にちょっとなんか言われただけでも...

私が泣き止んだことで、1日は終了した。

次の日にどう対応してくれるかで許すか考えてやろう笑 なんてことを考えていた。