その6
夏美
テントの外へ出ると、すぐにあっこが駆け寄ってきた
「先輩、どうでした?」
「真澄が絡んでるわ、おそらくね。」
「ふー、またあの人か…」
「まあ、まだ確信はないけどね。それと…」
「なんですか?他にもあったんですか?」
「いや…、さっきの騒動、何か意図的なものがあったとすれば、この後も何か起こるかもしれないわ…」
「えー?また、新入同士のやりあいですか、それって?」
「わからない…。荒子の表情が妙に険しいのよ。大きな晴れ舞台でもある集会なのに。あの子、何かあれば顔に出るタイプでしょ。なんかね…」
あっことそんなやり取りをしていると、後輩があっこに走り寄ってきた
「湯本先輩!」
「どうしたの?何かあった?」
「いえ、ちょっと耳貸してしてもらえますか?」
「うん。ああ、相川先輩、ちょっと失礼します」
私は、ああいいよと、目で合図した
...
”耳打ち”は結構、長かった
まあ、とにかく、いろいろあるわよね…
代継ぎ後の南玉連合総集会といえば、組織最大の集まりだしね
私が新入の時もそう言えば…
そんな回想にふける寸前、耳打ちを終えたあっこが、私に声をかけてきた
「先輩、今入った情報ですけど、ドッグスが週末に会合を開いたらしいですよ」
「そう。でも、それが何か問題あるの?」
「大ありですよ!まあ、不正確なところもあるでしょうが、まず、南玉の”上”には了解も届出も一切なしだったそうです。しかも、リンチまがいなメンバーの引き締めを決行して、半数近くを粛清したって…。おまけにその場では、外からの人間も勝手にチームへ加入させたとか…」
「まあ!」
私は思わず声を上げ、愕然となった
夏美
テントの外へ出ると、すぐにあっこが駆け寄ってきた
「先輩、どうでした?」
「真澄が絡んでるわ、おそらくね。」
「ふー、またあの人か…」
「まあ、まだ確信はないけどね。それと…」
「なんですか?他にもあったんですか?」
「いや…、さっきの騒動、何か意図的なものがあったとすれば、この後も何か起こるかもしれないわ…」
「えー?また、新入同士のやりあいですか、それって?」
「わからない…。荒子の表情が妙に険しいのよ。大きな晴れ舞台でもある集会なのに。あの子、何かあれば顔に出るタイプでしょ。なんかね…」
あっことそんなやり取りをしていると、後輩があっこに走り寄ってきた
「湯本先輩!」
「どうしたの?何かあった?」
「いえ、ちょっと耳貸してしてもらえますか?」
「うん。ああ、相川先輩、ちょっと失礼します」
私は、ああいいよと、目で合図した
...
”耳打ち”は結構、長かった
まあ、とにかく、いろいろあるわよね…
代継ぎ後の南玉連合総集会といえば、組織最大の集まりだしね
私が新入の時もそう言えば…
そんな回想にふける寸前、耳打ちを終えたあっこが、私に声をかけてきた
「先輩、今入った情報ですけど、ドッグスが週末に会合を開いたらしいですよ」
「そう。でも、それが何か問題あるの?」
「大ありですよ!まあ、不正確なところもあるでしょうが、まず、南玉の”上”には了解も届出も一切なしだったそうです。しかも、リンチまがいなメンバーの引き締めを決行して、半数近くを粛清したって…。おまけにその場では、外からの人間も勝手にチームへ加入させたとか…」
「まあ!」
私は思わず声を上げ、愕然となった



