「………やっと香音に好きなだけ触れられる」

「雄斗…」

「こうして触れたかった
 ずっとくっついていたい…」

「私も…」

「香音…!」

私を抱きしめる腕に力がこもった

しばらく抱き合った後、雄斗が口を開いた

「こんなところでごめんな
 リビングに行こうか」

そういえばまだ玄関だった…!

「うん!」

「香音って夜ご飯食べた?」

「まだ食べてないよ
 お腹空いてないから夜食べなくてもいいかなって…
 買いに行くのも面倒だったから…」