「初めてあげるプレゼントだからどうしても自分で選びたかったんだけど・・・もし収納の邪魔になっちゃたらごめんね」

「邪魔になんてなるわけないじゃん。嬉しすぎる・・・めっちゃいっぱい使う」


少しはにかみながら笑う夏海くんを見て、ほっと胸をなでおろす。

喜んでもらえたみたいでよかった。


「あの、何か欲しいものとかあったら言ってね。私、夏海くんが何を欲しいのか全然わからなくて、結局私が使ってほしいものを選んじゃったから・・・」

「優依が俺のために選んでくれたってだけでめちゃめちゃ嬉しいよ」


そう優しく笑う夏海くんだけど、次の瞬間ふいに何かを考えるような表情になった。

どうしたのかな?


「あー・・・いっこ欲しいものあるんだけど。ものっていうか、優依にしてほしいこと」

「私にしてほしいこと?」


何を言われるのかドキドキしながら見つめていると、夏海くんは少し頬を染めて、


「名前で呼んでほしい。優依には名前で呼ばれたい」


と真っ直ぐな眼差しで言った。