「ううん、あの・・・お話聞いてくれてありがとう。私がんばるね」


私の突然の頑張る宣言に不思議そうな顔をしている夏海くん。

自信をもって夏海くんの気持ちに応えたいから、今は自覚したばかりの小さな気持ちをしまっておくことにした。


胸を張って夏海くんのそばにいられる自分になりたい。

隣にいても卑屈な気持ちを抱かない、強い心がほしい。

いつか自信がもてたら、夏海くんへの気持ちももっとはっきりした輪郭をもってくれるのかもしれない。

いつも私に真っ直ぐに気持ちを伝えてくれている夏海くんには、私も自信をもって好きだって言いたい。


そのために、たくさんのことを私は頑張らないといけないんだ。



自分の中に芽生えた決意を逃がさないように、私は胸の前でぎゅっと両手をかたく握った。