彼の素顔は甘くて危険すぎる


「いつ来たの?」
「今朝」
「荷物は?」
「ホテルにある」
「え、……俺んちにくればいいのに」
「両親の目もあるしね」
「ご両親も一緒なんだ」
「ううん、1人で来た」
「ん?……ここに1人で来たってことだよな?」
「え?……日本から1人で来たよ?」
「え……」
「………何?」

会話がおかしい?
彼の頭に?が浮かんでるみたい。

「1人でロスに来たの?」
「うん」
「両親の許可、ちゃんと貰って?」
「うん」
「俺に逢いに行くって言ったか?」
「うん」
「嘘吐いてないよな?」
「うん」

信用されてないらしい。
まぁ、私の性格からしたら、1人で海外旅行だなんて想像もつかないだろうけど。

「これ、パパとママから」
「………ん」
「聞いてる?」
「聞こえてる」

手土産を渡しても、放心状態っぽい。
私の行動力が意外だったようだ。

「とりあえず、入る?」
「いいの?」
「うん、両親今仕事でいないし」
「そうなんだ」

ご両親はいない。
それはそれで、いいような悪いような。
彼に連れられ、家の中へと。

「お邪魔します」

ザ・アメリカ!っぽい感じの部屋。
壁に写真が飾られ、ソファーや家具もアメリカ調で、間取りがそう思わせるかな。
日本人が住んでる感じが全然しない。

「何か飲む?」
「さっき空港で沢山飲んで来たから、今はいいかな」
「何時に着いたの?」
「朝6時過ぎ」
「えっ……」
「エヘヘッ」
「じゃあ、さっきのメールのやり取りって、空港で?」
「うん、だから電話に出れなかった」

嘘は吐きたくないから正直に打ち明けると、彼は爆笑した。