「ひまりちゃん、久しぶりだね」
「はい、3年ぶりです。今日はお世話になります」
「そんなに畏まらなくても平気よ~」
松岡さん夫妻には何度か会ったことがある。
だから安心して娘を託すことが出来たんだと思う。
奥様が元スーパーモデルさんで、スタイル抜群。
身長176センチと日本人離れした容姿が目を惹く。
私なんて154センチしかないから、羨ましいの一言。
ホテルまでの送迎をお願いしていて、その道中で今回の旅行の話を聞かれた。
「彼氏に会いに来たってお父さんから聞いてるけど、日本人だよね?」
「はい、もちろん」
「カッコイイの?」
「はいっ!」
即答で答えたものだから、二人はちょっと驚きつつも、若いっていいねぇ~なんて茶化す。
日中のロスはラッシュアワーでどこも結構渋滞していて、ホテルまでの道のりが結構長い。
けれど、話し上手なご夫婦と会話してたら、渋滞でも苦痛では無かった。
チェックインの手続きもご夫妻がしてくれて、エレベーター乗り場で二人と別れた。
スマホで時間を確認すると、結構いい時間。
そろそろ彼から電話が来る頃だ。
カードキーで部屋に入り、身支度する。
やっぱり、彼氏に会うのに可愛いと思って貰いたいもんね。
手荷物を再確認していた、その時。
彼の曲が流れた。
彼からの着信音だ。
すぐさまそれに出る。
「もしもし」
「おはよ」
「……あ、おはよ」
そう言えば、日本は早朝の時間だった。
彼なりの気遣いが嬉しくて、頬が緩む。
「何してたの?」
「部屋で曲作ってる」
「どんな曲?」
「激動っぽいやつ」
「何それ」
「言葉で表現するのは難しい。ちょっと待ってろ」
「ん?」



