この間の一件以来、瀬戸先輩が妙に優しい。
どう優しいかと言えば……。
朝からトーストを焼いて、香ばしバターにとろ~り甘酸っぱい手作りイチゴジャムをのっけたんだけど……。
「加賀美百合、お前の作るトーストはうまいな。こんなにうまいもの食べたことがなかったから……ありがとうな」
あれだけコワモテだった先輩が、爽やかに微笑んでくるものだから、思わず手に持ってた牛乳瓶を落としそうになったよ……!
それから、お部屋のお片付け。
「ああ、ほら、お前は無理して物を持ったりしなくて良いから」
お部屋の片づけだって、業者さんを頼むんじゃなくって、瀬戸先輩が荷物をどけてくれたりした。
挙げ句の果てにどこで覚えたのか、シーツやリネンの交換までしてくれて……。
洗濯物を干したりするのまで手伝ってくれたりしたんだ。
なんでだか、お掃除まで張り切ってしてくれたんだけど……。
「瀬戸先輩、私は一応家政婦さんとして雇われているので……」
「まあ、気にするなって。俺がやりたくてやってるだけだから……」
なんだろう?
優しいのは嬉しいんだけど……。
なんだか急に特別扱いされて、お姫様待遇みたいな感じで……。
元々貧乏性だから、慣れないよ……!!


