どどどどうしよう……。

 絶対早まったよね、わたし。


 どこからそんな度胸が湧いたのか、バレンタイン前日の朝、誰よりも早く学校に着いたわたしは、四ノ宮くんの下駄箱にそっと手紙を忍ばせたんだ。

『放課後、駅の横のどんぐり公園に来てください』って。


 心臓がバクバクしすぎて、先生の話も右から左に抜けていった。

 ランチタイムもそわそわ落ち着かないわたしを、きっと瑠梨ちゃんは不審に思っていたに違いないのに、あえてなにも言われなかった。