そんな黒歴史にもめげず、3年後の同窓会に、なぜかチョコを持参するわたし。

 どうせ渡せもしないのに。

 ま、帰ってからヤケチョコすればいっか。


 同窓会会場のカジュアルなイタリアンレストランが近づいてくると、店の前に長身の誰かが立っているのが見えた。

 受付係の子かなぁ。この寒い中大変だ。

 そんなことを思いながら歩いていき、レストランの5メートルくらい手前で、思わず足を止める。

 ——いきなり四ノ宮くんと顔を合わせることになるなんて。

 高校のときよりまたぐんと伸びた身長に、さらさらの黒髪。

 わたしに気付くと、四ノ宮くんは、目を細め、小さな笑みを浮かべた。