「大丈夫!?」
ぐらっと傾きかけたわたしの体を、誰かが力強い腕で支えてくれた。
「あ、りがとうございま……!!!!」
心配そうにわたしの顔を覗き込むその人は、まさに四ノ宮くん本人で。
驚きのあまり、息をするのも忘れたわたしは——
気付いたら、見知らぬベッドの上に寝かされていた。
「よかった。気が付いたのね」
ぎぃ、とイスの軋む音とともに、女性の声がする。
「えっと……ここは」
上半身を起こしながら声の主を探すと、毎朝毎夕見慣れた制服姿の女性が、わたしの方へと歩いてくるのが見えた。
そっか。ここって——。
「駅の救護室。さっき、クラスメイトだっていう男の子が連れて来てくれたのよ」
「四ノ宮くん……ですか?」
「そうそう。そんな名前だったわね。用事があるからっていって、申し訳なさそうにしながら帰っていったけど。明日、学校で会ったらお礼を言ってあげてね」
用事……か。
あのわたしの手紙は、無視されちゃったってこと、だよね。
考えてみれば、当たり前のこと。
だって、クラスメイトとはいえ、ほとんど話したことすらないんだから。
やっぱり、待ち合わせ場所に行かなくてよかった。
待っても待っても来ない相手を待つなんて、悲しすぎるもん。
ぐらっと傾きかけたわたしの体を、誰かが力強い腕で支えてくれた。
「あ、りがとうございま……!!!!」
心配そうにわたしの顔を覗き込むその人は、まさに四ノ宮くん本人で。
驚きのあまり、息をするのも忘れたわたしは——
気付いたら、見知らぬベッドの上に寝かされていた。
「よかった。気が付いたのね」
ぎぃ、とイスの軋む音とともに、女性の声がする。
「えっと……ここは」
上半身を起こしながら声の主を探すと、毎朝毎夕見慣れた制服姿の女性が、わたしの方へと歩いてくるのが見えた。
そっか。ここって——。
「駅の救護室。さっき、クラスメイトだっていう男の子が連れて来てくれたのよ」
「四ノ宮くん……ですか?」
「そうそう。そんな名前だったわね。用事があるからっていって、申し訳なさそうにしながら帰っていったけど。明日、学校で会ったらお礼を言ってあげてね」
用事……か。
あのわたしの手紙は、無視されちゃったってこと、だよね。
考えてみれば、当たり前のこと。
だって、クラスメイトとはいえ、ほとんど話したことすらないんだから。
やっぱり、待ち合わせ場所に行かなくてよかった。
待っても待っても来ない相手を待つなんて、悲しすぎるもん。



