刹那、そこには1人の生徒が居た。




(あ、1年生だ。)

胸元の胸花で気がつく。入学式に付けるのは少し違うと思うけど笑


「綺麗な人…」


一言で言うと美少年。すごく顔が整っていて身長も高い。


男子生徒がこっちを見て目が合う。
その瞬間心臓が大きく脈打った。

少し赤っぽい焦げ茶色の髪に茶色がかった瞳。
運動部の体付きのそれは、褐色の肌と良く似合う。


ああこれは…と何かを察しそうになるが、気にしない。



『…誰?』


と君は言う。


「私は白峰雪乃。ここの2年生だよ。」


と自己紹介をする。少し顔が赤くなっているのを感じる。バレてないかな…


「君は?」


『赤崎悠斗。1年3組、です。』


と、取ってつけたように敬語を話す君に、思わず吹き出す。


それを見て君は少し目を見開いた。


「ごめんごめん、私身長155しかないから1年生だと思うよね笑」


そう言うのと同時にチャイムが鳴る。

慌てて、1年生はもうそろそろ教室戻らなきゃと思い「じゃあ私はもう行くね。教室の場所わかる?」と聞く。


『分かります、』


そか、じゃあ気をつけてね!と言いその場を後にする。