2ねんせいの夏。

夜空に一筋の光が上っていく。そして一瞬見えなくなったかと思うと、大きな花を広げた。

『すっごーい!』

奈々が声をあげた。

『どうしたのこれ!』

宏が聞く。

『間に合わないことを見越して、花火大会第二部を用意しておいたんだ!』

宏達の父親が言った。

『第二部…すっげーこの家…』

春が呟いた。

『私達だって花火の音だけなんてつまんないもの。』

宏達の母親が言った。

『それに、皆は花火を見るために此処に集まったんじゃないでしょ?
皆で見るために集まったんでしょ!私達だって!』

奈々達の母親が言った。

『確かに…見るだけなら此処じゃなくたって…』

太陽が呟いた。

『皆で見たいから集まったんだ…』

修が言った。

第二部は短かったけど、皆がそれに注目した。

『花火買ってきたんだけど、やる?』

貴達の母親が言った。

『やるーっ!』
『やるっ!』

子供達が声をそろえる。

『なんだかんだで、いつも俺達はうまく丸め込まれるんだ。』

宏が言った。

『あぁ、そうだ。』

貴が言った。

楽しい時間はもうしばらく続いた。