幼なじみにキュンしてる

 恋から遠ざかっていた私には、難しい二択だ。その時の雰囲気で、流れに任せようとか思ってた昨日の私を殴りたい。
 流れに任せられてないよ……。流れ止まってるよ……。

「で、その相手は?」

「…………」

 まさかの、三択目が出てきた。敦から聞かれるパターン。
 そりゃそうだよね。そのパターンもあるか。私が自分から話す前提で考えていたから、二択しかなかった。
 この流れがあったかー。もう話すしかない流れだ。
 
「いくつも貰ってる人なんだよね。もちろん、本人は気づいてないと思う」

「ふーん……そうなんだ」

「ちょっと待って。聞いたわりには、興味なさそうじゃん」

 私は思わずツッコんだ。
 いや、もう少し興味持ってよ。敦のことなんだよ。

 ……まだ誰のことかは言ってないから、仕方ないけど。

「そうじゃなくて。お前が……真梨香が言いたくないのかもって思ったから」

 あぁ、もうじれったい!