私の人生を変えてくれた人 番外編


「お疲れ様ー」

教室を出るとそう声をかけてくれた
でも私は、それを無視して歩き続けた

「………無視ですか?」

そう言いながら下山先生も着いてきた

「………お疲れ様です」

「お前なぁ…………俺が言いたいこと分かってるよな?」

「分からないです
 分からないので教室戻りますね
 もともとその予定だったので」

「その言い方、分かってる言い方だよな?」

「………知らないですよ
 下山先生じゃないので」

「……………はあ」

そして歩き続けていた私の手を掴んだ

「わっ…!」

私はそれに抗うことができずに、下山先生の方へ倒れ込んだ
しかも、ちゃんと受け止められてしまった

「………言いたいこと、分かるよね?」

「…………何のことですか?」

「知らないふりを続けると?」

「知らないので」

「………俺、そこまで強く掴んでないんだけどなー」

「……そうですか」

「それなのに誰かさんは耐えることもできずに、俺に抱きしめられちゃったねー?
 これはどういうことかな?」

「さぁ」

「元気な人なら、余裕で耐えれるくらいの力しか入れなかったのになー」

「………………………」

「……そろそろ諦めてくれる?」

「…………嫌です」

「諦めなくても、お前はもう何も出来ないよ
 もうちゃんと捕まえたから
 教室には戻らせない」

「……何で」

「何でも
 顔色悪過ぎな
 無理させたのは悪かったけど」