この時、本当に手を離すか迷った
今ここで…………この手を離したら…………岩本はどこか遠くへ行っちゃう気がする………俺の手が届かないような所へ…………
「……………俺のこと信じられない…?」
「…………………………」
「どうしたら信じてくれる…?
信頼を失わせたの俺のせいなのに………ごめん……
でも、今回だけは信じてよ………」
「…………………」
「もういいでしょ
香音ちゃんはもう、アナタなんかに興味ないんですよ
早く香音ちゃんを渡してください
あまりにもしつこいと余計に嫌われちゃいますよー」
「っ……………
………香音、最後にこっち向いて」
そう言っても、岩本は全然俺の方を見ない
ずっと下を向いていて、何を考えているのかも分からない
「……….向いてくれたら、手離すよ」
そうすると、恐るおそる顔をあげてくれた
そして目が合った瞬間、唇を奪った
そのまま、岩本を抱きしめた
これでダメだったら……どうしよう………
「………香音……愛してる
今までも、これからも
ずっと香音の隣にいたい………」


