【完】シンアイ


「わかりました」

両手で抱えるように封筒を握り込む

「ねぇ結衣ちゃん、お父さんと朝電話で話してずっと考えてたんだけど

これから2人で指輪買いに行かない?」

タバコの吸殻を携帯灰皿に入れて、思いついたように私に話を振る

「信也君、上司の前でサボり発言は良くないよね

2人共半休にしておくから、今からでも買いに行きなさい」

「ありがとうございます原さん
結衣ちゃん、行こうか」

「え?」

立ち上がった信也さんに腕を引かれ、勢いよく椅子から立ち上がる

「じゃあ、お先に失礼します!和人もありがとう」

封筒を左腕で抱えて、右手を繋いだまま会議室を出る
エレベーターに乗って、信也さんの顔を見ると少しワクワクした顔をしていて、何も言えなくなってしまった