「一応上には話しておくけど、公には僕が日程変更を反映させるのを忘れていたことにしておくよ

会議は明後日の同じ時間に変更になったから、頼んだよ」

「はい、ありがとうございます」

お父さんの車で家まで送って貰って、マンションの前で降ろしてもらう
車内でお互い何も話さなくて、でも横にいるのが信也さんであることに妙に安心した

お父さんにお礼だけ告げて2人で家に帰る
家の中に入って玄関の鍵を閉めた瞬間、一気に肩の力が抜けてゆっくりと息を吐き出す

先に家の中に入った信也さんが振り返って、もう一度こちらに歩いてくる

「ごめんね、怖い思いさせて」

「大丈夫です

信也さんが無事でよかったです」