その6
ケイコ
ここか…、亀山さんの通ってる塾って
テツヤの話では、毎週月曜日は6時半までここに来てるってことらしいや
で、もうすぐここから出てくるころなんだよな
いきなりでびっくりするだろうが、彼女には正面から話をしたいんだ
ああ…、ぞろぞろ出てきたわ
ワイワイガヤガヤで、なんかみんな元気いいや…(苦笑)
...
私は3階建ての建物が面している歩道脇の電柱の陰で、目を凝らした
さあ、見逃したらおしまいだ
集中しないと
腕時計を見ると6時40分を回ったところだった
そして彼女は現れた…
...
眼鏡はピンクのフレーム、小太りで背の小さい容姿は、一目では判別できた
彼女は一人で駅の方向に向かって歩いて行くわ
私は少し距離を置いて、しばらく後ろに着いていった
よし…、ここで声をかけるぞ
...
「亀山さん!」
彼女は立ち止まって振り返った
「あなた…!」
どうやら一目で”私”だと気づいたようだ
「こんばんわ。あのさ…、ちょっと話したいんだけど、いいかな?」
「何なのよ!どうして、私なのよ…!」
亀山さんはやや興奮気味の口調でそう口にすると、そのまま走っていった
「ちょっと待ってよ!亀山さん…」
私はすかさず追いかけたわ
彼女は全力で両手を大きく振って”逃げて”行ったけど、私は一応陸上部だしね
逃がさないわよ…
ケイコ
ここか…、亀山さんの通ってる塾って
テツヤの話では、毎週月曜日は6時半までここに来てるってことらしいや
で、もうすぐここから出てくるころなんだよな
いきなりでびっくりするだろうが、彼女には正面から話をしたいんだ
ああ…、ぞろぞろ出てきたわ
ワイワイガヤガヤで、なんかみんな元気いいや…(苦笑)
...
私は3階建ての建物が面している歩道脇の電柱の陰で、目を凝らした
さあ、見逃したらおしまいだ
集中しないと
腕時計を見ると6時40分を回ったところだった
そして彼女は現れた…
...
眼鏡はピンクのフレーム、小太りで背の小さい容姿は、一目では判別できた
彼女は一人で駅の方向に向かって歩いて行くわ
私は少し距離を置いて、しばらく後ろに着いていった
よし…、ここで声をかけるぞ
...
「亀山さん!」
彼女は立ち止まって振り返った
「あなた…!」
どうやら一目で”私”だと気づいたようだ
「こんばんわ。あのさ…、ちょっと話したいんだけど、いいかな?」
「何なのよ!どうして、私なのよ…!」
亀山さんはやや興奮気味の口調でそう口にすると、そのまま走っていった
「ちょっと待ってよ!亀山さん…」
私はすかさず追いかけたわ
彼女は全力で両手を大きく振って”逃げて”行ったけど、私は一応陸上部だしね
逃がさないわよ…



