その3
ケイコ
「私にはさ、誰にも負けないくらいお前が好きだって自負はあったんだよ。でも、結果としてテツヤのこと、苦しめてた。何にも知らないんだったらともかく、小さい頃のことまで告白してもらって、”全部”承知しててだよ」
テツヤ、全部さらけ出すからさ…、今までの私
だから…、最後まで聞いてくれよな…
「お互い、二人の愛を大切に育てていこうって誓い合ったよね。でも、私の思い描いた愛し方は、まずテツヤを違うテツヤにすることから始まったんだ」
テツヤは私の顔を見ては俯いたりを繰り返し、黙って聞いてくれてる…
...
「お前のこと好きだって子たち、いっぱいいるのを知っててそういうことだった。いきなりすぎたって、今は素直にそう思えるんだ。お母さんは最初から、”そのこと”言ってくれてたのに…。わかってるつもりで、私、何にもわかってなかった…」
「ふうー、お前にはいつも参るよ。心の中はカーって燃えたぎってても、常にフェアで厳しいもう一人の自分がいる。大人だなあっていつも思ってた、お前のこと。そんなとこまで考えが及ぶなんてな…」
なんか私を褒めてる…
テツヤは髪の毛をかき上げて、私を照れくさそうにチラチラ見てるわ
ちょっと弱々しいが、でも、なかなかいい笑顔でもあるかな…
...
「じゃあ、私の言うこと、理解はしてくれるの?」
「ああ、正論過ぎて突っ込むところも見当たらないよ。オレもこのまま通り、お前とそのまんまはどうかなって考えていたし…。まあ、おけいのこと、こんなに好きになっちゃったから別れたくはないけど、そりゃあ…」
ここでテツヤはとても切ない表情になった
「あのさ…、テツヤさえ良ければ、まあ、彼女軍団とかってんじゃなくて、純粋にお前が好きな女の子の一人ってことでいたいんだけど…、いいかな?」
「えっ?それって、今いちよくわかんないんだけど…」
「…今度は肩ひじ張らずに、自然体で向き合いたいんだよ。最初の頃の二人みたいに。その後の成り行きでは本当の恋人同士もあり得るし、二人とも他に好きな人できて、極端な話、結婚する相手がこの先見つかることもあるってことで。フリーハンドで、そんな感じでどうかな…」
「うん、いいな。何もお互い、好きな気持ちを抑える必要はないもんな」
テツヤはいつも反応が早い
本人はロクに考えもしないでしゃべっちゃうって言ってるけど…
そんなことないんだ!
本当はいつも感性を磨いてて、なおかつ自分に正直に生きてるから、答えがすぐに出るんだよ
「ならさ、頼むよ。遅らばせながら、はじけるような仲でやっていこうよ。これからも。だからさ…、以前みたいに私のこと、ペチャパイとかって言っていいから。遠慮しないでさ。私も”おい、エロ男”とかってノリでいいかな?」
「ハハハ…、全然いいじゃん、それ。お互い、傷つける悪意なんてこれっぽっちもないんだし。無理して気を使わずにさ、ガンガン刺激し合う仲で行くべ」
やつれたテツヤではあったが、だんだん元気になってきたぞ
ケイコ
「私にはさ、誰にも負けないくらいお前が好きだって自負はあったんだよ。でも、結果としてテツヤのこと、苦しめてた。何にも知らないんだったらともかく、小さい頃のことまで告白してもらって、”全部”承知しててだよ」
テツヤ、全部さらけ出すからさ…、今までの私
だから…、最後まで聞いてくれよな…
「お互い、二人の愛を大切に育てていこうって誓い合ったよね。でも、私の思い描いた愛し方は、まずテツヤを違うテツヤにすることから始まったんだ」
テツヤは私の顔を見ては俯いたりを繰り返し、黙って聞いてくれてる…
...
「お前のこと好きだって子たち、いっぱいいるのを知っててそういうことだった。いきなりすぎたって、今は素直にそう思えるんだ。お母さんは最初から、”そのこと”言ってくれてたのに…。わかってるつもりで、私、何にもわかってなかった…」
「ふうー、お前にはいつも参るよ。心の中はカーって燃えたぎってても、常にフェアで厳しいもう一人の自分がいる。大人だなあっていつも思ってた、お前のこと。そんなとこまで考えが及ぶなんてな…」
なんか私を褒めてる…
テツヤは髪の毛をかき上げて、私を照れくさそうにチラチラ見てるわ
ちょっと弱々しいが、でも、なかなかいい笑顔でもあるかな…
...
「じゃあ、私の言うこと、理解はしてくれるの?」
「ああ、正論過ぎて突っ込むところも見当たらないよ。オレもこのまま通り、お前とそのまんまはどうかなって考えていたし…。まあ、おけいのこと、こんなに好きになっちゃったから別れたくはないけど、そりゃあ…」
ここでテツヤはとても切ない表情になった
「あのさ…、テツヤさえ良ければ、まあ、彼女軍団とかってんじゃなくて、純粋にお前が好きな女の子の一人ってことでいたいんだけど…、いいかな?」
「えっ?それって、今いちよくわかんないんだけど…」
「…今度は肩ひじ張らずに、自然体で向き合いたいんだよ。最初の頃の二人みたいに。その後の成り行きでは本当の恋人同士もあり得るし、二人とも他に好きな人できて、極端な話、結婚する相手がこの先見つかることもあるってことで。フリーハンドで、そんな感じでどうかな…」
「うん、いいな。何もお互い、好きな気持ちを抑える必要はないもんな」
テツヤはいつも反応が早い
本人はロクに考えもしないでしゃべっちゃうって言ってるけど…
そんなことないんだ!
本当はいつも感性を磨いてて、なおかつ自分に正直に生きてるから、答えがすぐに出るんだよ
「ならさ、頼むよ。遅らばせながら、はじけるような仲でやっていこうよ。これからも。だからさ…、以前みたいに私のこと、ペチャパイとかって言っていいから。遠慮しないでさ。私も”おい、エロ男”とかってノリでいいかな?」
「ハハハ…、全然いいじゃん、それ。お互い、傷つける悪意なんてこれっぽっちもないんだし。無理して気を使わずにさ、ガンガン刺激し合う仲で行くべ」
やつれたテツヤではあったが、だんだん元気になってきたぞ



