と同時にドキドキと胸が高鳴ってしまうのはどうしてなんだろう。


気持ち的にはしっかりいつもの溺愛モードの吉野くんだったから。


私のこと、飽きたわけでも嫌いになったわけでも無いのかな


少しほっとしたかも。


どうやら、この10日間連絡をくれなかったのにもそれなりの理由がありそうだと思った。


って今はそんなことを言って浮かれている場合じゃない。


彼の体調が心配だよ。


早く横になれる場所に連れていってあげなきゃ。


「あの、私一人で運ぶのは無理なので門田くん、手伝ってください」


「はいっ」


「保健室へお願いします」


「いえっさー」


緊張感のかけらもない門田くんはへらへら笑いながらも吉野くんに肩を貸してくれた。


「ちょっとー先輩、それなら私たちがつきそいます」


「そーよ、私たちクラスメイトだもん」


「勝手なことしないで」


行く手を阻むようにドアの前に立つ女子生徒たち。