堪えきれずに、離れていく高橋さんの背中に向かって声をぶつけていた。
すると、高橋さんがゆっくりとこちらを振り返った。
「その時が来なかったら、どうすればいいんですか?」
「……」
何でこんなことを言ってしまっているんだろう。自分でもよく分からない。振り返った高橋さんは、体もこちらを向き直って私をジッと見ている。
「高橋さん。教えて下さい。どうすれば……」
すると、5メートルぐらい離れていた高橋さんが、ゆっくりとこちらに近づいて来て、私との距離が1メートルぐらいのところで立ち止まった。
「同じ会社に居るんだろう? お前も俺も退社するわけでもない。部署が違うだけだろう。 そう極論で物事を決めるのは拙速だ」
確かにそうだった。別に辞めるわけでもないんだ。高橋さんは会社の中に居るし、社食とかでも会える時だってあるかもしれない。でも、いつも目の前に座っていてくれたから。だから……。でも、それは我が儘だし贅沢なんだ。さっき高橋さんが言ってくれたように、社会人なんだから、自分の思い通りにならないことだって沢山あって当たり前なんだ。
「そ、そうですよね。もし、もしもですよ? どうしても高橋さんと食事がしたくなったら、社内電話でお電話すればいいんですもんね」
「……」
ハッ! どうしよう。
冗談半分、本気半分で言ったことが、高橋さんには通じなかったのかもしれない。
「じょ、冗談ですよ、高橋さん。お忙しい高橋さんに、そんなことで電話なんてしませんから」
「いや、掛けてもらっても構わないが、居ないことが……多いかもしれない」
高橋さん?
気のせいだろうか。何となく、いつもの高橋さんと違うような気がした。
「そこまで俺にご馳走したいというんだったら、フルコースで頼むな。当然、食前酒からな」
「えっ?」
「せいぜい、それまで貯金しとけ」
うっ!
「そ、そうですね。足りないと困るので、毎月少しずつ貯金しておきます」
「ハハハッ……。楽しみにしてるぞ」
「は、はい」
すると、高橋さんがゆっくりとこちらを振り返った。
「その時が来なかったら、どうすればいいんですか?」
「……」
何でこんなことを言ってしまっているんだろう。自分でもよく分からない。振り返った高橋さんは、体もこちらを向き直って私をジッと見ている。
「高橋さん。教えて下さい。どうすれば……」
すると、5メートルぐらい離れていた高橋さんが、ゆっくりとこちらに近づいて来て、私との距離が1メートルぐらいのところで立ち止まった。
「同じ会社に居るんだろう? お前も俺も退社するわけでもない。部署が違うだけだろう。 そう極論で物事を決めるのは拙速だ」
確かにそうだった。別に辞めるわけでもないんだ。高橋さんは会社の中に居るし、社食とかでも会える時だってあるかもしれない。でも、いつも目の前に座っていてくれたから。だから……。でも、それは我が儘だし贅沢なんだ。さっき高橋さんが言ってくれたように、社会人なんだから、自分の思い通りにならないことだって沢山あって当たり前なんだ。
「そ、そうですよね。もし、もしもですよ? どうしても高橋さんと食事がしたくなったら、社内電話でお電話すればいいんですもんね」
「……」
ハッ! どうしよう。
冗談半分、本気半分で言ったことが、高橋さんには通じなかったのかもしれない。
「じょ、冗談ですよ、高橋さん。お忙しい高橋さんに、そんなことで電話なんてしませんから」
「いや、掛けてもらっても構わないが、居ないことが……多いかもしれない」
高橋さん?
気のせいだろうか。何となく、いつもの高橋さんと違うような気がした。
「そこまで俺にご馳走したいというんだったら、フルコースで頼むな。当然、食前酒からな」
「えっ?」
「せいぜい、それまで貯金しとけ」
うっ!
「そ、そうですね。足りないと困るので、毎月少しずつ貯金しておきます」
「ハハハッ……。楽しみにしてるぞ」
「は、はい」

