目と目が合って今度は鼓動がドクンドクンと暴れだす。 なんで西野くんがここに…? さっきまで女の子の輪の中心にいたのに。 私、藤原 唯華の好きな人西野 司くんは、唖然とする私に、 「捨てるのなら俺がもらってもいい?」と私の顔を覗き込みながら首を傾けて聞いてくる。 私の気も知らないで。 こんなんじゃ諦め切れないじゃないか。 というかこの距離の近さに心臓が止まりそう。 でも、これはチャンスかもしれない。