西野くんは、全然緊張してる素振りを見せないなんて、 「悔しい…」 そう言った私に困ったように、「ごめん、チョコを食べれなかったから怒ってる?」 なんて申し訳なさそうに覗き込んでくる西野くん。 「西野くん、今ドキドキしてる?」私の突然の質問に対してキョトンとしながらも、 「してるよ、恥ずかしいくらいに」ほら、 そう言って私の手を取った西野くんは、自分の心臓に私の手を当てた。 本当だ……。 私と同じ鼓動。よく見るとうっすらと赤い顔。