あれから、がんばってチョコを作り上げ、バレンタイン当日になった。

ドキドキとなる胸を押さえ、図書室に入る。

ーガラ

図書室を見渡すと、いつも通りカウンターで寝ている環くんを見つけた。

近づくと、環くんがこちらに気付き顔をあげる。

ドキッ

心臓が口から飛び出しそうなほど緊張が身体中に伝わる。

環くんの前まで行き、チョコを差し出す。

「珠洲島 環くん!好きです‼︎私と、付き合ってください!」

思っていたより、声が震えていた。

これでいいんだ…たとえ、振られて今のような関係に戻れなかったとしても。

…悔いはない…。