高架下に向かう途中であいつらの言葉が頭をよぎった。
あいつらはこんな俺に憧れているなんて本当に…バカなやつらだ。
でも……。
「絶対助けるからな!」
本当に可愛いやつらだ。
「待たせたな、お前ら」
「来たぞ、荒山だ!」
「やっちまえ!」
俺が拳を振るうのは───。

「遅くなって悪かったな。大丈夫か?」
「ありがとうございます、龍士さん!」
「兄貴ッー!」

──もう大切なものを傷つけたくないから。俺は大切なものを守るために拳を振るう。