我慢して我慢して…耐え続けた。
だから…なのかな?
感情がわからなくなってきたの。
楽しいと感じなくなった。
皆がお笑い見て笑ってるのに私はそれがちっとも面白いとは感じなかった。
感情が欠落してしまっていた。
苦しいしか痛いしか…わからなかった。
「大丈夫大丈夫…明日には治まる…っ」
"大丈夫"は苦しい時に自分にいつも言い聞かせていた。
そうでなければ仮面を被るのが難しいから。
「ちゃんと笑えるから…大丈夫……っ」
どうして私が仮面を被るようになったのか?それは──。
「やっぱり治った。……よかった」
「幸望〜!」
あ、またお母さんが呼んでる…。
大丈夫、私はまだちゃんと。
「はーい」
笑えるよ?

──私にとって仮面を被るのは私を守るため。誰にも嫌われないため。本当の私を見せたって誰も好きになんてなってくれないから。だから今日も明日も明後日もその先もずーっと笑うよ。それが私が生きる道だから。