「あ、行ってらっしゃい。戻ってきたら教えてね!」

「はーい」

私は、お弁当を開いている咲紀に見送られながら屋上に向かう。

体当たりしながら開けないと開かない屋上の扉が、今日は開いている。

「お待たせ。まった?」

「ううん。俺も今きたとこ」

「そっか、良かった。話って?」

私は瀬上くんに近づく。