残りの2か月気まずくならないようにしなきゃな


「詩乃、勝手に終わらせようとすんなよ」

「へ?」

「今までだって詩乃以外からのチョコは断ってきたのに最後なんて言うなよ」


そんなこと言ったら私期待しちゃうよ
もしかしてあげて落とす感じ?


一応私も女の子だから
だから振るなら優しく振ってよ...


「詩乃がいないと俺むり。俺の方が詩乃のこと好きなんだけど」


てか、好きなやつにしか逆チョコ渡さねぇし。
って呟く成迫


ちょっとこの展開は予想外すぎ
私の思考回路が追いつかない


私は成迫が好き
で、成迫も私が好き?


その好きって私の一緒?
今までずっと脈なしだと思ってたのに?


全部私の勘違い?
えっと、つまり私たちは両想いだったってことでいいのかな


いや、でも好きって...


すき、スキ、好き・・・


「詩乃、信じてないだろ?俺、本気で詩乃のこと好きだから」


ウソだと思うなら澤住さんや波岸さんに聞いてみればいいよ
って伝えてくれる彼の目は嘘を言ってるようには見えなくて


「信じる・・・よ」

「よかった。あと、これは俺から言わせて」


よかったと笑った彼の顔は暗くて見えないはず
なのに、今までのどんな笑顔よりも優しくて甘くて