中学生になって、あっという間に二学期になった。

僕は、水瀬 麗央(-ミナセ レオ-)。

今日のお昼休み、裏庭の木の下のベンチに座り昼食をとる。

「はぁ、今日も誰とも話せなかった…」

なんで僕って、こんなにダメなんだろう。

勉強なら必ず答えがあるのに、人間関係には答えがない。

いつも隅で、教室を見ている僕に誰も気づかない。

僕に存在価値ってあるのだろうか…。

そう思った時、木の葉が揺れた。

一瞬ビクッとなり、木を見上げた。

「ぎゃぁぁぁ!」

木の葉っぱの隙間から人の目が…。

?「おいおい。その反応、俺が化け物みたいになるだろ!」

「…へっ?」

びっくりしすぎて、すごく間抜けな声がでてしまう。

?「俺の名は、咲間 純壱〈-サクマ ジュンイチ-)!」

木から降り、自己紹介をする咲間くん。

「ぼ、僕は、水瀬 麗央、です…」

純壱「おぉ!麗央って言うのか!かっこいい名前だな!」