巻紙は軽く2mを超えているだろうか。


若干驚きつつも、取り敢えず読もうと背中を丸める。


それを見てダリア様は元の体勢に戻り、また頭の中で誰かと話すかのように口動かし始めた。


『今日からよろしく頼むわ、ナターリア!

私は大学でかれこれ20年くらい教育について研究しているの。

国の未来を作る人間を私たちが育ててはじめて発展すると思うから。


それはそうと、私はずっと机に張り付いて教育理論の本ばっかり漁っていたから、本当に誰かに教えるのは初めてなのよ。

特に口話はね。