素直になれない私たち


「あかり、」


ん?と翔平の胸に顔を埋めたまま少しだけ顔の角度を上げる。


「すげー好き」


そういうと、翔平は私を抱きしめる腕に更なる力をこめた。私は
翔平の腕の中でうんうん、と頷くと、嬉しくて顔がにやけるのを
必死に抑えながらゆっくりと顔を上げた。


「私も、翔平が大好き」


目を丸くする翔平に、私は背伸びして一瞬触れるだけのキスを。
そして。


「じゃあ、今日からカレカノってことで」


よろしくお願いします、と言い終える前に翔平が私の言葉をキスで
消してしまった。息もできないくらいの長いキス。それはだんだん
深くなって、壁際で私はしゃがみ込んでしまった。


「ねえ、ちょっと待って、」


翔平は、私が呼吸を整えようとすることも許さない。


「待てない。もう、我慢しない」


壁に背中をついて逃げられない私に、翔平はまたキスをする。
こんな強引で猛獣のような翔平を私は知らない。必死に応えようと
する私に気づいたのか、私を抱く翔平の腕の力が一層強くなる。



そんな時、私のスマホが鳴った。ラインだ。