体育館で校長先生の退屈な話を聞いている間も、自分がまだ翔平に
自分の気持ちをちゃんと伝えていないことが頭の中をぐるぐると巡って
いた。
(ていうか、翔平からもいわれてないけど)
世の中の恋人たちは少女マンガみたいにどちらかが告白して返事した
ところから始まるの?私たちみたいになんかいろいろあって好きって
伝える前にキスとかしちゃった場合、いつから付き合ってることに
なるんだろう。
まあ、いくら考えても答えが出ないのはわかってる。
私たちなりにやっていくしかないんだから。
教室に戻ると、休憩を挟んで成績表の手渡しという恒例行事が始まり、
みんな一喜一憂しながら渡された成績表を手に持って席に着く。
そして担任の先生から『高2の夏休みは勝負の時だ』というありがたい
お言葉をいただき、私たちの1学期は幕を閉じた。
「なんで終業式に掃除当番なんだよ、ほら翔平、ゴミ捨てに行くの
付き合え」
やだよ、という翔平を無理やり連れて南がゴミ箱を手に教室を出ると、
彼らと入れ替わるように1年生と思われる男子が教室後方に現れた。

