「え……食べ……?」

 わたしを!?!?

「――――あ、チョコな」

「チョ、チョコ……あ、うん、ど、どうぞ……」

 魔王様はラッピングのリボンを解き、箱を開けると左上のお花のチョコを食べる。

 魔王様、凄く美味しそうに、
 幸せそうにわたしのチョコ食べてる。

 夢みたいだ。


 嬉しくて嬉しくて、涙が止まらない。


「うまっ、だけど甘さが足りないな」

 あ……甘さ控えめのチョコにしたから……。

「砂糖足す?」

「あぁ」
 魔王様は短く答えるとわたしの顎を掴み、唇を重ねる。