隠れ御曹司の愛に絡めとられて


……そう言えば私、最後に男の人とシたのって、いつだったっけ……。

そう考えて、虚しくなってすぐに思い出すのをやめた。


グルリと見回すと鏡が目に入って、ギクリとする。

あぁ、そうだ、私は、ここで確認しなきゃいけないことがあったんだった……。


恐る恐る鏡に近づいて、自らの身体をそれに映す。

全身をチェックしたけれど、特に怪しい“痕”――キスマークとか――は、付いていなかった。

思わず安堵のため息をつく。

けれども、それが無かったからと言って“そう言う行為”を彼としなかったと言う証拠にはならない。

下着だってそうだ。

目覚めた時は下着を着けていたことに安堵したけれど、それを着けたままでも行為に及ぶことは出来る。

ただそう言うやり方で行為に及んだ場合、だいたいは女性の方に行為の証拠が残るわけで……。

つまり、性急に“コトに及んだ”可能性が高かった場合は避妊なんてしないかも知れなくて……。


さっき下着を脱いだ時には何も変わったことはなかった。

下半身にもその手の違和感はない。

ただ、几帳面な男であれば性急にコトに及んだ後でも、証拠を残したくない場合は後始末をするかも知れないけれど。