隠れ御曹司の愛に絡めとられて


彼は私の手から空になったグラスを受け取り、「大丈夫?」と再び尋ねた。

私がコクリと頷くと、ホッとしたように微笑む。


あー、完璧すぎる顔で微笑んだら、ほんと無敵だな……。


アーモンド型の目、スッと通った鼻筋、綺麗な形の唇、シャープな輪郭、ふんわりとウェーブしていて少し長めの茶色い髪。

思わず見惚れてしまうほど素敵だ。

他の人がいるときは人懐っこく笑ってたくせに、朝は気怠げに色っぽい笑みを浮かべる。

……反則だ。

部屋が薄暗くて良かった。

でなければきっと、私の頬が赤くなってることがばれてしまっただろう。


「何か食べられそう?」

「……分からない」

「そっか。……シャワー使う?」


私は、うん、と頷いた。


「その扉の奥がバスルーム。着替えはバスローブが置いてあるから、とりあえずはそれで。あるものは何でも適当に使ってくれて大丈夫だから」

「……ありがとう」

「その間に何か食べられそうなもの用意しとくね。ゆっくり暖まってきて」


彼はそう言って、先にベッドルームから出て行った。

私は詰めていた息を、はぁ、と吐いた。